キッズテニス、導入のための練習「ボールトントン」

未就学児または小学生低学年からテニスを始める場合、導入のための練習方法について紹介します。

ここではラケットでボールを打てるようになる、相手からのボールを打ち返すようになるのを目標とします。テニスラケットはお子さんの手の大きさに合った、お子さんが扱うのに重すぎないラケットを準備します。

始めからコートでボールを打たせようとしても、なかなか上手くいかないものです。手投げで優しく出されたボールであっても、そのボールの挙動をよく見ることが出来ていないこと、そしてラケットの扱いに慣れていないことから、思うようにラケットを振れずボールにラケットを当てることさえ出来ないかもしれません。

子供は自分が出来無いことにはすぐに興味を失い飽きてしまいます。こうなってしまうとせっかくの練習も続けることが出来ません。
最初は簡単なことから取り組むのがコツです。

まずは、ボールを真上に何回も突き続けるボール突き、ボールトントンから始めましょう。始めからテニスボールで始めても良いのですが、ボールの重さと飛ぶ速さでかなり難しいと思います。最初は風船で始めるのをお勧めします。風船ならボールはゆっくりと落ちてきますのでお子さんでも簡単にボールトントンを続けることが出来るでしょう。少々ラケットの面が傾いて風船を打ったとしても、すぐにまっすぐに落ちてきますのでボールが遠くに飛び過ぎて失敗することも少なくなります。とにかく子供には達成感を得てもらうために、ハードルはできるだけ低く設定しておくのがポイントです。クリア出来るようになれば徐々にそのハードルを上げていけば良いでしょう。風船でのボールトントンがある程度続けられるようになったら、スポンジボールで挑戦です。テニスボールとその弾み方は似ていますがボールの重さ自体が軽いので、お子さんでも大きな負荷なくボールトントンを行うことが出来るでしょう。ただしラケットの面の傾きには敏感になりますので、風船の時のようには簡単にはいきません。ラケットの角度をできるだけ水平に保つようにしてボールを打ちます。片手ではラケットの扱いが難しければ両手を使っても良いでしょう。

ボールトントンを行う上で、目標の回数を決めておくのが良いでしょう。連続何回を達成するとなにかご褒美を与えるようにすると、子供たちの取り組む意欲も変わってきます。子供が日頃夢中になっているものをご褒美にするとよいでしょう。テレビを見ること、ゲームをすること何でもかまいません。ボールトントンがクリアしないとそれらをやってはダメというふうにすれば、子供たちは何が何でも目標回数をクリアしようとがんばります。

このボールトントンは部屋の中で行うことができますので、毎日手軽に練習することができます。いかにモチベーションを維持して毎日練習することが出来るかがポイントになります。そのためには目標回数の設定やご褒美などを工夫してみるのが良いでしょう。

このボールトントンでは次のような効果が得られることでしょう
  • 集中力の養成:ボールをよく見るようになる。バウンドするボールに対して目が追いつくようになる
  • 持続力の養成:目標回数まで集中力を途切れさせない。ラケットを思い通りに動かすための筋力の向上
  • ボールをラケットで打つ感覚を学ぶ:強く打てば大きく飛ぶ、弱く打てば小さく飛ぶ。まっすぐに当てればまっすぐに飛ぶ、傾いて当てればいろんな方向に飛んでいく。
  • タイミングを掴む:ボールを打つタイミングにラケットの動きを合わせられるようになる。
  • 足を動かす練習:始めは自分の打ったボールがいろいろな方向に散ります。色々なところに落ちてくるボールに追いつくために自然と足をたくさん動かすようになる。
  • ラケットの扱いが上手になる:飛んでくるボールやバウンドするボールに対して的確に反応できるようになる。

ある程度練習をおこなったら、コートに立ってテニスボールを打ってみましょう。コートに行けなくてもちょっとした広いスペースにネットに見立てた障害物を置いただけの簡易的なコートでも構いません。ネット越しに優しく手またはラケットで出されるボールを打つことに挑戦です。ボールトントンの成果がきっと現れていることでしょう。ある程度うまく返せるようになったら、サービスボックスをコートの大きさに見立ててラリーに挑戦しましょう。どっちが先にミスをするか競うのも良いでしょう。子供は競争するのが大好きです。勝ち負けを競うのも良いモチベーションアップになります。

コートでのラリーの体験を続けることでお子さんにテニス本来の面白さが実感されるようになれば、モチベーション維持のためのご褒美も必要でなくなるでしょう。純粋にテニスを楽しみたい、もっと上達したいという意識がモチベーションになっていくはずです。

テニスを導入するにあたって今回のようにラケットでボールを打つという練習は3歳、4歳ではまだ早過ぎる場合もあるかもしれません。もしうまくできなくても時期を置いて挑戦してみてください。小学校入学以降に挑戦してみてうまくいくケースもあります。特に小さい頃の身体能力の発達には個人差が大きいように思えます。小学校入学以降に体育の授業で体を色々と動かすようになることでも変わってきます。焦らず、お子さんそれぞれの発達を見ながらタイミングをみて取り組むのが良いでしょう。小さいうちはサッカーやかけっこやドッジボールなど、楽しく体をいっぱい動かすスポーツに色々と挑戦させてみてください。