踏み込んで打つことの非合理性

かつては打球方向に踏み込んで打てとばかり教わった。その教えを守って、ラリーを続けるとポジションがいつの間にかコートの中に中にと入っていく。
気づけば足元にバウンドする深いボールに対応できずにミスをしてしまう。打ったら下がるというフットワークに気づくのはずっと後だった。

そうこうしている時にオーストラリアにテニスのトレーニングを受ける機会があった。
そこで教わったのが踏み込まない打ち方だ。踏み込んでうとうとすると、駄目出しをされたくらいだ。それまでのテニスの指導を受けてきたことを真っ向から否定されたのだが、おかげで非合理性に気づくことにもなったのだ。
踏み込まないで打つ、つまりオープンスタンスを使ってフォアハンドストロークを打つことだ。
軸足は右足になり、右足を中心として体を回す。するとラケットは打球方向にスムーズに動きながら、状態は打球方向とは反対にベースライン後方に動く。軸足は右足のままなので、ポジションは変わらない。でもラケットと上半身の回転がスムーズになるので打球の威力は踏み込んで売っていた時よりも格段に良くなる。なんて合理的な打ち方なのだろうか。そして体の使い方も実に合理的であることに気づいたのである。

日本に戻って、相変わらずの指導を受けるのが辛くなる。前に踏み込んで打たなければコーチからの駄目出しをもらう。それでもたまにオープンスタンスでいいボールを打てば、コーチも見て見ぬ振りをする。結果さえ良ければ、文句はいいようがないのだろう。それじゃ、踏み込んで打てってしつこく言い続けた指導は一体何だったんだ?

そしてテニス協会の指導者向けセミナーに参加する機会があったが、指導法については相変わらずの前に踏み込んで打てといった、私の目からは非合理的なものばかり。テニス指導の根本の違いに苦慮したこと。二度と協会の門をくぐることはないだろう。

何を信じるかは人それぞれあるのは、重々承知している。そしてそれを曲げてまで押し付けることはしたくない。私のテニス理論に理解をしていただけるとしたら、惜しみなく全てを教えたい。

この気持ちが伝わって、ジュニア選手、テニス指導者が遠くから来ていたけるのは本当に嬉しいことです。日本のテニスがもっともっと盛り上がることに役立てることができれば嬉しいことです。

2月 21st, 2016 by admin